なんとか転院して一段落と思いきや、今度は妻の腹部が以上に膨れ始めた。
担当医もフロアースタッフもなぜすぐに気がつかなかったのだろう?
忙しいのか、人手が足らないのか、注意(看視)力が足らないのか、不熱心なのか。
見事に腹水が貯まりはじめたのだ。まさに妊娠7~8ヶ月の妊婦の腹のようだ。パンパンだ!
そこで急遽、担当医師が執刀することになった。この医師は以前妻のシャント手術もしている。
手術と言っても腹に小さな穴を開け、そこから腹水を抜きとるのである。手術的には時間的にも短く簡単なもので且つ安全なものらしい。不安らしいものは無かった。
その日、手術が終った病室に行くと担当医師が「腹水は抜きました。約4リットルありましたよ。ピューっと噴出しました。また、貯まるようであれば同じように抜きますから。」と説明があった。さすがに4リットルには私も驚いた。
ところがである。次に医師が言った言葉が衝撃だった。
「・・・実は、腹水を抜き取る細いホースの一部が途中で切れて腹の中に残ってしまいました。申しわけありません。私のミスです」と頭を下げたのです。続けて「でも、腹の中にあっても特に何か愛嬌があるわけでもないし問題はありません」・・・ですと?!
どうも、わざわざ開腹手術で取り出さずとも問題は無いとのことです。医師を信用すればですが。
まさに医療ミスです。新聞やテレビなどで「医療ミス」のニュースは数多く見聞きしてきましたが、実際に体験したのは初めてだ。
そして今も妻の腹の中には5~6センチの細いホースが入ったままです。定期検査のレントゲン写真で見せてくれる。
そのせいかどうかわからないが今回は3ヶ月ルールは無く、認知症の妻は長期療養フロアにずっと入院できることになった。
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